ふわふわカリカリもちもちと変幻自在の食感が魅力のヘルシー食品、それが麩です。時には肉の代わりになり、時には主役を務める頼もしい存在です。そんな麩について解説していきます!

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麩とは?

麩(ふ)とは、たんぱく質の一種であるグルテン質を取り出して加工した食品です。元々は精進料理のために考案された食材で、肉食をしない禅僧の貴重なタンパク源として重宝されてきました。また、麩にはうま味成分であるグルタミン酸も含まれているのです。

麩の秘密・グルテン質とは?

グルテン質は小麦粉に水を加えて練ることで、小麦粉の胚乳に含まれていたグリアジンとグルテニンが絡みあって生み出されるたんぱく質です。このグルテン質がパンのもちもちっとした食感やうどんなどの麺類のコシを生み出しているのです。グルテン質は生地を練れば練るほど強くなる特性を持っています。その為、手打ちうどんはグルテン質を強めるために揉んだり踏んだりと練り上げを重視しているのです。

麩とパンの違いは?

一見すると麩もパンも似たように見えますが、決定的な違いがいくつかあります。その一つが「麩は発酵させない」ことなのです。パンは酵母の働きで生地を膨らませふんわりさせますが、麩は生地を練りグルテン質を形成した後、パンにはない工程を経てグルテン質のみを取り出すのです。

麩独特の製法とは?

グルテン質を形成するため、水を加えた小麦粉の生地にはグリアジン・グルテニンのたんぱく質の他にも、でんぷんや水溶性のたんぱく質が含まれたままです。そこで、水に弱いでんぷんや水溶性たんぱく質を水で洗い流すのです。水の中で揉み洗いされた生地からは、でんぷんなどが取り除かれ純粋なグルテン質だけが残ることになるのです。

家庭でも出来る麩の作り方を紹介!

現在では麩はスーパーなどで簡単に手に入るのですが、同じ小麦粉食品のパンやうどんを手作りして麩は作らないという話はありません。そこで簡単に作れる麩の作り方をご紹介します!

用意する材料

『強力粉』(100g)
『塩』(7g)
『水』(40cc)

材料はたったこれだけです。まず、グルテン質を最も強く作ることができる強力粉を用意するのが最大のポイントです。塩はパンやうどんなどでも生地作りに使われますが、塩にはグルテン質形成を抑える働きがあります。塩を入れるのは必要以上にグルテン質を形成しないようにするためなのです。

麩の作り方

強力粉60gに塩を溶かした水を混ぜ、力を入れて捏ねていき生地にしていきます。生地をよく練らないとグルテン質が形成されないので注意! 生地がまとまってきたら一旦休ませます。この休ませる過程でグルテン質はより強く形成されます。パンと違って、発酵させるための酵母が含まれて居ない生地なので膨らむことはありません。休ませる時間は大体3時間から4時間が目安になります。休ませた生地には弾力が生まれていると思います。グルテンが形成された証拠です。ボウルなどに溜めた水の中で、生地を揉み洗いしていきます。ここででんぷんや水溶性たんぱく質を洗い流していくのです。水がだんだん白く濁ってくるのと同時に、生地はどんどん小さく肌色になっていくのがわかりますね。これがグルテン質なのです。もうこれ以上小さくならないというところで水から引き上げたら残りの強力粉40gにグルテン質を混ぜていきます。小さくちぎって均一に混ざるようにするのがポイントです。グルテン質と粉をよく混ぜ合わせ全体的になじませていきます。グルテン質と粉がなじみ切った所で、一度濡れタオルか水に漬けて伸ばしやすくします。これで麩の生地の出来上がりです。

麩を加工する

この時点で、麩はほとんど出来ていますが食べるためには更に加工しなければなりません。全国的にポピュラーな麩のバリエーションを作る方法をお教えします!

生麩

出来上がった麩を小さく切り分けて丸く成形し、お湯で茹で上げると生麩の出来上がりです。本格的な料亭などで使われる生麩はヨモギや紅花などで色づけしたものですが、自家製なら食紅などでも構わないでしょう。

焼き麩

麩の生地を棒状に成形します。焼くと膨らみますので、直径は2cmを目安にするといいでしょう。成形した麩の生地に霧吹きで水をかけていきます。下に溜まるくらい多く掛けてしまって構いません。オーブンで180度の温度で20分ほど加熱して蒸し焼きにします。焼きあがったら輪切りにして出来上がりです。

車麩

細く伸ばした麩の生地を、棒に巻きつけていきます。棒は菜ばしや麺棒などで構いません。生地を巻きつけたら、直火でじっくりと焙っていきます。焙る際には棒を回しながら熱が均等に通るようにします。何度か直火焙りを繰り返し表面がからっとしたキツネ色になれば出来上がりです。

麩を使ったレシピを紹介!

麩には長い歴史があります。その歴史の中で育まれたさまざまなレシピは現代的なセンスで更に発展しているのです。そんな麩料理のいくつかを紹介していきます!

麩チャンプルー

チャンプルーは沖縄語で「混ぜこぜにした」という意味で、ゴーヤチャンプルーなどが有名です。麩チャンプルーに使われる車麩は大変にボリュームがあるので、肉の代わりを立派に務める名役者です。

 
材料(4人分)
作り方
 
車麩

スパム(ミート缶)
野菜類(キャベツ・
人参など)

醤油
サラダ油
ごま油
……50g
……4個
……1/2個
……適量(1人あたり50g
程度を目安に)
……少々
……少々
……適量
……少々
  1. 調理に先立って車麩は適当な大きさに切って水で戻しておきます。
  2. 卵を割ってよくかき混ぜておきます。
  3. 戻した車麩はぎゅっと握って水気を絞り、さらにちぎっていきます。
  4. 適当な大きさになった車麩を、溶き卵に付けて絡めておきます。
  5. 油を引いたフライパンを熱し卵と車麩を入れてスクランブルエッグ状にしていきます。塩を振って味付けするのも忘れずに。卵に火が回ったら一度皿に上げます。
  6. フライパンに油を引きなおし、今度は野菜に火を通していきます。
  7. 拍子木切りにしたスパムも続けて入れていきます。
  8. 野菜とスパムに火が通ったら先ほどの車麩と卵を戻し炒めていきます。ここで醤油や塩、好みによっては胡椒で味付けしていきます。
  9. 味付けが出来たら皿に盛って、仕上げにごま油を振って出来上がりです。

野菜を豊富に取ることができる麩チャンプルーはゴーヤに並ぶチャンプルー料理の代表です。

麩ハンバーグ

テレビ番組でも紹介された、麩を入れたハンバーグです。作り方は至って簡単。通常のハンバーグを作る過程で使うパン粉を麩に変える』だけ! 麩はフードプロセッサーやすり鉢などで細かく砕き、『牛乳に浸した後は絞らずに使いましょう。麩はパン粉よりも水分を保つ力が強く、肉汁を外に逃がさないのでとてもふっくらとジューシーに仕上がるのです。また、麩を使うことで同量のパン粉よりも肉の量を減らすことが出来てヘルシーなのも特徴です。

工夫を凝らせば、さまざまに活用できるのが麩です。病み上がりで肉を食べられない人にも向いていますが、人によってはグルテン質を消化吸収できないこともありますので注意して楽しい麩ライフを送ってください!

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