基本的にリチウムは、リチウム鉱という鉱石の中に含まれています。リチウム鉱は当面問題にならないほど十分な量が存在しています。また、海水の中にも無尽蔵に含まれていますし、海水からリチウムを取り出す技術もすでに確立しています。従って、今後、リチウムがなくなって困るということはまずないでしょう。
リチウムは空気中では簡単に窒素と化合してしまいます。このため、リチウム単体で使用することよりも、合金として使ったり、何らかの化合物として使ったりすることが多いです。
合金として使われることのあるリチウムですが、実際はそれほど普及してはいません。それは、リサイクル性に問題があるからです。最近はリサイクルに関して非常にうるさくなりました。そのため、リサイクルできない合金を作ることは歓迎されていません。それでも、アルミニウムとリチウムの合金は、軽さと硬さを備えているので、ごく稀に使用されることがあるようです。
先程述べたように、リチウムは化合物として使われることが多いです。以下、代表的なリチウム化合物とその用途について説明していきます。
炭酸リチウム
炭酸リチウムは主に医療用の薬として使われます。躁うつ病やうつ病、統合失調症の治療などに用いられます。同様な使われ方をするリチウム化合物に、クエン酸リチウムやオロチン酸リチウムなどがあります。しかしながら、リチウムが治療として有効になる量と、リチウム中毒になってしまう量の差が小さいため、その取り扱いには注意を必要とします。もっとも、使用要領を守って服用している分には問題ないでしょう。炭酸リチウムは他にテレビのブラウン管や、強化ガラスの原料としても使われているようです。
水酸化リチウム
水酸化リチウムは二酸化炭素と反応して炭酸リチウムに変化します。よって、二酸化炭素を除去する必要がある場所、例えば、宇宙船内の空気清浄などに使われているようです。他に、リチウム添加グリースがあり、自動車などの潤滑油として利用されています。
リチウムは非常にイオンになりやすいです。リチウムがイオンになった時はプラスの電位を持ち、また、イオンになったときの電位は全ての原子の中で最も低いです。従って、リチウムを電池のマイナス極に使用すると電圧が大きく取れます。また、リチウム自体非常に軽いので、エネルギー密度も高く、他の金属原子よりも効率のいい使い方ができます。このことから、リチウムは電池のマイナス極端子として広く使われています。
リチウム電池
リチウムをマイナス極に利用した電池です。リチウム一次電池とも言います。一般の乾電池よりも電圧が高く、容量が大きいことから、乾電池やボタン電池のマイナス極として利用されます。
リチウムイオン電池
リチウムイオン二次電池とも、リチウムイオンバッテリーとも言われている電池です。一言で言うと、リチウムを使用した充電電池のことです。容量が大きく、電圧が高く取れることから、ノートパソコンのバッテリーなどに利用されています。
リチウムポリマー電池
リチウムイオン電池の一種ですが、最近使われ始めた電池です。電池の中には、電池の液漏れという言葉からもわかるように液体(電解質液)が入っているのですが、この液体をゼリー状にしたものです。リチウムイオン電池の利点を持ち、液漏れしにくい性質を持つことから、様々な用途で使われ始めています。